7型プリアンプ、シャーシ(筐体)内の構造・・(百瀬了介 著 ハイファイアンプの設計より)


 上図は、ハイファイアンプの設計・・から私が書き写した構造図です。 私見ですが、7型の音質の良さ(?)はそのシャーシ構造が一つの要因ではないかと思います。 筐体の中心部は空洞といってよいくらいで、ここに各基本回路が基板上に組まれています。 周囲に金属板らしきものはありません。

こういう構造の場合、部品対金属板間の浮遊容量が極めて少ないのではないでしょうか(?)。 又、シャーシ筐体の大きさも必要最小で、配線の長さにも考慮されているようですし、シールドワイヤーも最小限にとどめています。 したがって、各段の増幅部及び各部をつなぐ連結ワイヤーの高域遮断周波数が、一般のシャーシ構造と比べ、より高域に移行する・・と同時に、7型の特徴である3段K・K-EQに必要な位相補正も、普通に考えられる容量に比べ 22PF という極めて少ない値で目的を達している。 但し、この構造は、左右チャンネル間の積極的な遮蔽効果は期待できないでしょう。

よって、マランツ回路をそのままコピーし、使用部品を吟味しても尚、上記の事柄を配慮せずにアンプを作った場合、同様な性能、音質を得るのにはマズ無理・・ではないかと思います。 


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