6CW5

電力増幅用 5極菅   ヒーター電圧:6.3V  電流:0.76A


最大定格

EP:275V G2(SG):220V P損失:14W G2損失:2.1W カソード電流:110mA G1回路抵抗:1MΩ


特性(一例)

EP:170V EG2:170V EG1:−12.5V IP:70mA IG2:5mA gm:10mモー P内部抵抗:23KΩ


シングル A1級増幅動作例

P電圧:170V G2電圧:170V G1電圧:−12.5V 負荷抵抗(RL):2.4KΩ G1入力信号電圧:7V P電流:70mA(零及び最大信号時) G2電流:(零信号時 5mA 最大信号時 22mA) 全高調波歪み率:10% 出力(PO):5.6W


   6CW5


 米国名の6CW5は、元は1955〜6年頃にフィリップスで開発されたEL86というテレビ受像機の垂直偏向及び音声周波出力増幅用途の電力増幅管です。 その後、日本でも、さまざまな球構成のテレビ製造対処からか(?)トランスレス用のヒーター電圧違いの 8CW5 10CW5 15CW5 30CW5等が松下電器を筆頭に東芝 NECから次々と発売され、1960年以降の後期モノクロ及び前期カラーテレビの垂直偏向出力管として使われていきました・・・が、音声出力用としは少数であったと記憶しています。

テレビ以外では、低電圧大電流(したがって低 最適負荷)の特性からアマチュア製作や一部のメーカー製オーディオアンプに SEPP-OTL(シングルエンデット・プッシュプル・アウトプット・トランス・レス)で、マッチングトランス併用や高インピーダンススピーカー駆動で少数ではあるが使われました。 (写真は東芝製)

又、6CW5開発の数年前にトランスレス5球スーパーラジオの出力管に使われていた7ピンの 30A5 を9ピンに変更して最大定格をアップしたものがEL86/6CW5・・と云われ、その証拠に 6CW5の低プレート電圧規格及び特性は下記のように 30A5 とほぼ同じです。

6CW5・・・EP:100V G2:100V EG1:−6.5V RL:2.4KΩ IP:43mA(零及び最大信号時) 零信号時G2電流:3mA 最大信号時G2電流:11mA 全高調波歪み率:10% 出力(PO):1.9W

30A5・・・EP:100V G2:100V EG1:−6.7V RL:2.4KΩ IP:43mA(零信号及び最大信号時) 零信号時G2電流:3mA 最大信号時G2電流:11mA 全高調波歪み率:11% 出力:2.1W 


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