8KR8

(高増幅率、シャープ・カットオフ 3極・5極管)  eH:8.0V  iH:0.6A


5極部 最大定格(設計最大値)

EP:330V  EG2供給電圧:330V  EG2:≒165V  EG1:0V  P損失:5.0W  G2損失:1.1W   G1回路抵抗:固定バイアス 0.5MΩ カソードバイアス 1MΩ   H-K間耐電圧:ヒーター正 100V 負200V


3極部 最大定格(設計最大値)

EP:330V  EG:0V  P損失:2.0W  G回路抵抗:固定バイアス 0.5MΩ カソードバイアス 1MΩ  H-K間耐電圧:5極部に同じ  


5極部 動作例および特性

EP:200V  EG2:100V  カソード抵抗:82Ω  IP:19.5mA  IG2:3.0mA  gm:20m℧  rp:≒60KΩ  Ib≒100μAのときのEG1:-6.3V


3極部 動作例および特性

EP:125V  カソード抵抗:68Ω  μ:46  IP:15mA  gm:10.4m℧  Ib≒10μA時のEG:-8V


  8KR8/6KR8A

5極部                  3極部     

      8KR8

注意・・6KR8 8KR8 10KR8 と 6KR8A は、EP-IP特性は同一ですがヒーター規格以外に次のような違いがあります 

五極部 SG(G2)の最大損失・・6KR8 8KR8 10KR8(1.1W)  6KR8A(1.5W)

5極部 G1許容回路抵抗・・6KR8 8KR8 10KR8(固定バイアス 0.5MΩ 自己バイアス 1MΩ) 6KR8A(固定・自己バイアス共 10KΩ)

従って6KR8A の場合、通常の増幅回路での使用は困難で、回路方式によっては互換性はない・・と考えるべきでしょう。


 6KR8 8KR8 10KR8 シリーズは 6AW8A と同様なテレビ受像機の映像増幅と同期信号分離用で、開発は 1964~1965年頃のGEです。日本ではいち早く NEC 東芝が1966年頃(S・41年)に国産化しています。 (写真は東芝製)

5極部はフレームグリッドが採用され、プレート損失は5W。 gmは20m℧もあり6AW8Aの9.5m℧と比べて超高感度です。 3極部は中増幅率(μ:46)で、プレート損失も6AW8Aの2倍(2W)

私の記憶によれば、ハイブリッドを含む真空管式の東芝製カラーテレビ最後の映像増幅管で、これ以後はオール半導体の時代に突入していきました。 このシリーズの性能や特性は真空管時代テレビの最後を飾るにふさわしい球の一つであったと思います。


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