6BE6

(周波数変換用7極管)      eH:6.3V  iH:0.3A


最大定格(設計最大値)

EP:330V  EG2・EG4:110V  EG3:正(0V) 負(-55V)  P損失:1.1W  G2・G4損失:1.1W  全カソード電流:15.5mA  H-K間耐電圧:ヒーター正、負 共 200V


他励振 動作例・・・1

EP:100V  EG2・EG4:100V  EG3:-1.5V  EG1(実効値):10V  第一グリッド(G1)抵抗:20KΩ  rp:≒0.4MΩ  変換コンダクタンス:455μモー  IP:2.6mA  IG2+IG4:7.0mA  IG1(第一グリッド電流):0.5mA  全カソード電流:10.1mA


他励振 動作励・・・2

EP:250V  EG2・EG4:100V  EG3:−1.5V  EG1(実効値):10V  第一グリッド(G1)抵抗:20KΩ  rp:≒1MΩ  変換コンダクタンス:475μモー  IP:2.9mA  IG2+IG4:6.8mA  IG1(第一グリッド電流):0.5mA  全カソード電流:10.2mA


発振部特性(3結・・G2・G4をプレートに接続)

EG3:0V  EG1:0V  EP(G2・G4をプレートに接続):100V  カソード電流:25mA  相互コンダクタンス:7.25mモー  μ:20  EG3(Ib=10μAのとき):≒-11V


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自励振 他励振


               6BE6


 6BE6はST管の6WC5に替わる周波数変換用MT管で、6WC5同様にスーパー・ヘテロダイン受信機の混合と局部発振を一本の球で行えるようにした7極管です。(このような5グリッド管の周波数変換作用は管内電子結合で行われます。又、混合と局発を1本の球で行うことを自励式といいます) 写真はナショナル(松下電器)製

日本では 1952年頃(S・27年)から東芝が製造を始め、続いて NEC 松下電器(ナショナル)も参入し、1954年(S・29年)頃から日本各社のMT管5球スーパーラジオに次々と採用されていきました。 及び、HF(短波)帯アマチュア無線や業務用受信機では、 混合と局発に 6BE6 をそれぞれ使った他励動作で使われ、安定した周波数変換が得られました。

・・・しかし、この手の混合管は比較的変換ノイズの多さが敬遠され、替わりに3極管や5極管をコンバーター管に選んだ市販HF受信機やアマチュア製作受信機も数多く存在した・・事などはHF受信機に興味のある方はご存知のとおりです。

6BE6はUSA軍用HF受信機に早くも1950年(S・25年)には他励式混合使用で採用されており、MT(ミニチュア)管誕生の意味は6BE6に限らず、一般ラジオ用途よりも、むしろ業務用として小型、堅牢、特性安定性の必要に迫られてのことであった・・と聞き及びます。

同種 ST管と MT管の大きさ形状は下の写真のごとくです


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